Q&A

税務Q&A

2016年6月16日

当社は従業員に提供する食事代1食あたり450円のうち、従業員が250円を負担し給料から天引きしています。
 当月、従業員甲は20日間働き、1か月の食事代9,000円のうち、5,000円を給料から天引きしました。
課税上、何か問題点はありますか?

役員や使用人に支給する食事は、次の二つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。

  • 役員や使用人が食事の価額の半分以上を負担していること
  • 事業主負担額が1か月あたり3,500円(税抜き)以下であること。

事業主負担額=食事の価額-役員や使用人が負担している金額

会社から従業員甲に提供した食事代が、1か月当たり9,000円で、そのうち従業員甲の負担が5,000円なので、①の条件を満たしていますが、1か月あたりの事業主負担額が4,000円であり、②の条件を満たしていません。

したがって、食事代9,000円と従業員甲の負担している金額5,000円との差額の4,000円が給与とされて税金(所得税)がかかります。

要件②の3,500円を超えた500円分だけが給与として課税されるのではなく、差額の4,000円全額が給与として課税されるので注意が必要です。

なお、残業又は宿日直を行うときに支給する食事代は、無料で支給しても給料として課税しなくてもよいことになっています。(所法36、所基通36-24、36-38、36-38の2)