Q&A

税務Q&A

2021年8月10日

 当社は従業員の住民税について、毎月の給料から差し引き、市町村に支払っています(特別徴収)。
 この度、雇用している外国人従業員が7月末日で退職し帰国することになりました。
 8月以降、給料から差し引く予定であった住民税については、どのような手続きをすればよいのでしょうか。

住民税は、1月1日時点で日本に住所があり、一定額以上の給料などをもらっている人であれば外国人の方でも住んでいる市区町村に支払う必要があります。

外国人従業員が退職・帰国するときには、外国人従業員の方へ「年の中途で出国(帰国)する場合でも、住民税の納税義務がなくならないこと」および「納税管理人を定めてから出国(帰国)すること」を説明し、住民税の納め忘れがないように以下の手続きを行う必要があります。

なお、日本人と外国人で手続きの方法などが異なるものではありません。

 

1.残りの住民税(特別徴収税額)の一括徴収

 本人から申出がある場合は、退職時に支給する給与や退職金から残りの住民税を一括して徴収することができます。

 ※1~5月に退職する場合は、申出の有無にかかわらず一括徴収を行う必要があります。

2.納税管理人の選任

帰国する方で、日本から出国するまでの間に住民税を納めることができない場合は、出国する前に、日本に居住する方の中から、自身に代わり税金の手続き(書類の受領、納税や還付金の受領など)を行う納税管理人を定め、市区町村に届け出る必要があります。

 

なお、出国時期が1~5月の場合、出国した年に納める住民税の納税通知書は、出国した年の6月頃に送付されます。前年中に一定額以上の所得があり住民税を納める必要がある方は、出国時に納税管理人の選任か、または納税通知書が送付される前にあらかじめご自身で納税を行う予納の手続きが必要となります。

 

 

 ※上記記事は、記事更新時現在の税法等の諸法令及び判例等に基づいたものですので、取扱いに変更がある可能性があります。