Q&A

税務Q&A

2018年2月7日

 わたしは個人事業を営む者で、消費税も毎年かかる課税事業者です。
 自宅に太陽光発電設備を設置し、いわゆる太陽光発電による固定価格買取制度に基づき、その余剰電力を電力会社に売却しております。
 
 当該売電収入は消費税がかかる取引(課税取引)となるのでしょうか。

 生活の用に供するために設置した太陽光発電設備から生じた余剰電力の売却は、消費税の課税の対象となりません。

 

 消費税の課税対象となる取引は、国内において事業者が事業として反復、継続、独立して対価を得て行う資産の譲渡等であるため、個人事業者が生活の用に供している資産を譲渡する場合の当該譲渡は、課税の対象とはなりません。

 貴殿の余剰電力の売却は、太陽光発電設備を事業の用に供することなく、生活の用に供するために設置し、当該設備から生じた電気のうち、使い切れずに余った場合に当該余剰電力を電力会社に売却しているものであって、これは消費者が生活用資産(非事業用資産)の譲渡を行っているものであることから、消費税法上の「事業として」の資産の譲渡には該当しません。

 

 一方、自宅で行う太陽光発電であっても、一定規模以上の太陽光発電設備により発電が行われる場合には、その送電された電気の全量について電力会社に売却することが可能とされています(全量売電)。この全量売電は、電力会社との間で太陽光発電設備により発電した電気の全量を売却する旨の契約を締結し、その発電した電気を生活の用に供することなく数年間にわたって電力会社に売却するものであることから、事業として反復、継続、独立して行う取引に該当し、課税の対象となります。

 内容によって、取扱いが違います。

 

※上記記事は、2018年1月末現在の税法等の諸法令及び判例等に基づいたものですが、解釈については私見もありますので、ご承知ください。